ケンカ
ねえねえ聞いた?Aさん、離婚したらしいよ!
そういえば最近妻と話せてないなぁ・・・俺も他人事じゃないよなー。

どんなに仲睦まじい夫婦でも、一つ屋根の下で暮らしていれば必ず、大きなケンカやトラブルの一度や二度はあるはず。

時にはケンカでは済まず、やれ離婚だという話になったことのある方も少なくないでしょう。

特に国際結婚夫婦の場合は、育ってきた国が異なるわけですから、すれ違いの数も多いのが必然。

どのような夫婦が離婚の危機に陥りやすいか、どうすればそのリスクを軽減できるか、説明していきたいと思います。

日本人夫婦の主な離婚原因は?

国際結婚夫婦の話に行く前に、日本人夫婦の場合を見てみましょう。

日本人夫婦の離婚原因トップ3

離婚原因ランキング(夫)
  1. 性格が合わない(11,137)
  2. 精神的に虐待する(3,590)
  3. 家族親族と折り合いが悪い(2,682)
離婚原因ランキング(妻)
  1. 性格が合わない(18,990)
  2. 生活費を渡さない(14,087)
  3. 精神的に虐待する(12,358)

堂々の1位は、「性格が合わない」ことでした。

もちろんこれは、単に性格が合わないだけではなくて、決定的に夫婦生活に亀裂が入るレベルの何かが発生しているという意味です

第二位、第三位も「精神的に虐待する」「家族関係との折り合いが悪い」など、人間関係に関するものが上位を占めております。

コミュニケーションの不足が、亀裂を生む

  1. 性格が合わない
  2. 精神的に虐待する
  3. 家族関係の折り合いが悪い

いずれも、人間関係に関するものです。

人間関係というものは、ツールはどうあれ、コミュニケーションによって構築されるものです。

対面・電話・メール・・・コミュニケーションの取り方は無数にあります。誰でもいずれかの方法で人間関係を築き、自分との関係を維持しています。

しかしながら、現代人の生活は、時間に追われるものとなっています。

仕事が忙しく平日は家と職場の往復、休日は体を休ませるのみ・・・。

そんなことが続いてしまう夫婦もいると思います。そんなことが毎日続けば、夫婦間のコミュニケーションが不足しケンカとなり、ひどい場合には離婚となることが容易に想像できるでしょう。

国際結婚夫婦の場合

国際結婚夫婦の場合、残念ながら統計上のデータはありません。

しかし、推察することは容易です。

日本人同士の場合は、「性格が合わない」ことが離婚原因の第一位であると説明しました。そして、その根本の原因はコミュニケーションの不足から起きると。

それが日本人同士ではなく国際結婚の夫婦であった場合、さらにハードルは上がります。いずれか一方は母国語でない言語にてコミュニケーションを取らねばなりません。

文化・言語が同じ日本人同士ですら「性格が合わない」ことが離婚原因のトップであるのに、国際結婚夫婦ともなれば、コミュニケーションにおける難易度がいかに高いか、想像に難くないでしょう。

相手の母国語を高いレベルで理解できることが長続きの秘訣

国際結婚を長続きさせるには、これ以上の方法はないと思います。

文化や背景というものは、その国に長くいれば自然と慣れて身になってしまうもの。

しかし言語は違います。きちんと勉強しなければ身につかず、相手の言っていることを100%理解できません。

仮にそこそこ日本語ができる外国人彼氏・彼女と結婚したとします。彼(彼女)は私の言っていることの80%までしか理解できません。そうすると、毎日20%のコミュニケーションのギャップが生じてしまいます。

それが毎日積み重なると、一体どうなってしまうのか。

国際結婚夫婦は、日本人夫婦と比べてコミュニケーションの不足、ギャップが生じやすいというリスクを常にはらんでいるということを、肝に銘じておかなければけません。

「私は英語できるから」に潜むリスク

帰国子女
私は海外の学校を出ているし、(英語圏の)彼とは英語で話すから平気よ!
仕事で英語を使っているから、(英語圏の)彼女とコミュニケーションは問題ないよ!

このような認識の方が、特に危険です。

英語圏に人間が日本語をある程度話せるようになるには、約3,000時間弱の勉強時間が必要だといわれています。なお、これは米国の国務省勤務のエリートを対象にしており、一般人であればさらに時間がかかることになります。

これは裏を返すと、日本人が英語を学習するにはそのくらい時間がかかるということです。

日本語と英語は言語的にはとても遠い存在であり、お互い習得にとても時間がかかるのです。日本語ペラペラの外国人がほとんどいないのは、きちんとした根拠があるのです。

つまり、「帰国子女だから、仕事で使っているから私の英語はネイティブ並み」ということは過信であり、相手が合わせている可能性がとても高いわけです。実際、帰国子女でも中高又は大学を出ていなければ、ネイティブ並みとは言えないでしょう。

私の妻の例でいうと、彼女は中1から3年間日本の中学校へ通いました。しかし卒業時にはまだ流ちょうに話せず、その後の就労経験を経て、日本での生活に不自由がないレベルに達したといいます。

コミュニケーションが完璧に取れている(ように見える)という過信は、とてもリスキーであるということを理解いただければと思います。

まとめ

  • 日本人夫婦の離婚原因は「性格が合わない」「精神的に虐待する」「相手の親と折り合いが悪い」「生活費を渡さない」が主。共通して1位なのは「性格が合わない」
  • 国際結婚夫婦の離婚原因には統計データがない。
  • しかしコミュニケーションを取るうえでのハードルの高さから、日本人夫婦よりも「性格が合わない」という事態になりやすいと考えられる。
  • どちらか一方が、相手の出身国の学校を出ている等、意思疎通に支障のないレベルに達していることが望ましい。
  • 日本人が英語を、外国人が日本語を習得(ネイティブ並み)することはとてもハードルが高いことは理解しておく必要がある。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事